命名の手引き(下書き)
語を作るときの決まり。今日の審査で効いた判断を、俳句の手筋になぞらえて並べた。 (2026-09-13 起草。人間の「俳句のノウハウが生きる」から)
一、登録条件は「既存語との差」
- 既存語で区別できない概念差があるときだけ作る。差が言えなければ却下。
- 差は meta の
whyに一文で書く。「技術的負債は実装時の妥協を含意するが、これは実装時に問題がなかった」の形。
二、見て分かる語だけで組む(取り合わせ)
- 俳句の取り合わせと同じ。既知の語を二つ三つ並べて、新しい意味を立てる。 進化+負債、共通+下限+問題、生成AI+英+見出し。
- 造語の部品は一つまで。「内語漏れ」→「内輪語漏れ」に直したのは、「内語」が造語で初見に一拍かかったから。
- 数学・学術の言葉は刺さる人にしか刺さらない。「公約数化」より「共通下限問題」。
三、誰が・何を・どこに、を語に入れる
- 「AI がやりがち」を伝えたいなら、AI を語に入れる。肩英語 → 生成AI英見出し。
- 主語が入ると、非難か免責かの温度も決まる(進化負債は「誰も悪くない」が語に入っている)。
四、比喩は「絵が一つで伝わる」ときだけ(季語の働き)
- 松葉杖、峠、帽子。一つの絵で現象の形が浮かぶなら使う。
- 絵に説明が要るなら比喩をやめて、二の「見て分かる語の組み合わせ」に戻る。
- 既存の慣用句(楽屋落ち、金太郎飴)と衝突する比喩は避ける。
五、語尾で「現象」か「物」かを決める(切れ字)
- 〜漏れ・〜落ち・〜負債・〜化・〜問題 → 現象。「〜が起きた」「〜した」と動詞化できる。
- 〜語・〜帽・〜席・〜行 → 物。「それ〜だよ」と指させる。
- 一つの現象に両方あってよい(内輪語漏れ=現象、楽屋語=物)。役が違う。
六、音数と読み上げ(五七五の制約)
- 声に出して七音前後まで。長いと会話に乗らない。
- 同音異義がないか、読み上げて確かめる(この辞書は声で使われる)。
- 「それ〇〇じゃない?」の〇〇に入れて自然か。
七、決める前の三つの試し
- 初見の人が、説明なしで意味を半分当てられるか。
- 用例を三つ書けるか(書けない語は使われない)。
- 三十分前の自分に一言で伝えられるか。
八、別案は捨てない
- 出した別案は log.md に残す。次の語を作るとき、却下理由がそのまま手筋になる。
- 選ばれなかった良い案は aliases に残す(検索に効く)。
九、少しの揶揄は、普及と記憶を助ける
- 「生成映え」「プロ風味」のように、少し笑える語は口に乗り、頭に残る(人間の言明 2026-09-13)。
- ただし揶揄は 物や現象に向ける。人に向ける語(〜番長、〜社長)は普及しても角が立ち、指摘に使えなくなる。
- 既存の型を借りると安く笑える: 〜映え、〜風味、〜倒れ、〜天国/〜地獄。